こんにちは。英語野郎管理人でございます。
先日、タランティーノ監督の「Once Upon A Time In Hollywood」を映画館で観てきました。
この映画実は160分もあって長い。そのせいかお手洗いに立つ観客もチラホラ。
あと携帯電話も途中で3回くらい鳴ってた。みんなマナーモードにしようぜ!
この映画は終始明るい音楽が流れているのであんまり気にならなかったですが。
本作品を見る前は一応、YouTubeでトレイラーを観たのですが、まったく意味不明(褒めてます)でした。
でもこの監督にこの俳優陣だから大丈夫だろう!という気持ちで臨んだのであんまり細かいストーリーを知らずに見てしまいました。
で、観た後に思ったのが「ちゃんと1969年のハリウッドに起こった事件を知って観たら良かったな〜」ということ。
今回はそんな話を踏まえて同作品のあらすじ&時代の背景を解説したいと思います。
ネタバレなしです。
タランティーノ監督「ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド(2019年)」のあらすじ
ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド (原題 : Once Upon a Time in Hollywood)
公開 2019年 (アメリカ合衆国)
監督 クエンティン・タランティーノ
キャスト レオナルド・ディカプリオ、ブラッド・ピッド、マーゴット・ロビー、ダコタ・ファニング、マーガレット・クアリー、ラファル・ザビエルチャ、ブルース・ダーン、アル・パチーノ、ダミアン・ルイス、ティモシー・オリファント、ルーク・ペリー、エミール・ハーシュ、マイク・モー、デイモン ・ヘリマン 他
あらすじ
リック・ダルトンはピークを過ぎたTV俳優。映画スターへの道がなかなか拓けず焦る日々が続いていた。そんなリックを支えるクリフ・ブースは、彼に雇われた付き人兼スタントマン、そして親友でもある。
目まぐるしく変化するエンタテインメント業界で生き抜くことに精神をすり減らし、情緒不安定なリックとは対照的に、いつも自分らしさを失わないクリフ。この二人の関係は、ビジネスでもプライベートでもまさにパーフェクト。
しかし、時代は徐々に彼らを必要とはしなくなっていた。
そんなある日、リックの隣に時代の寵児である映画監督のロマン・ポランスキーと新進の女優シャロン・テート夫妻が引っ越してくる。落ちぶれつつある二人とは対照的な輝きを放つ二人。この明暗こそハリウッド。
リックは再び俳優としての光明を求め、イタリアでマカロニ・ウエスタン映画に出演する決意をするが…。
[Wikipediaより引用]
リック・ダルトン (レオナルド・ディカプリオ)
そのせいで、立派な家に住んでいるにもかかわらずアル中に片足突っ込んでおり情緒不安定。
すんごい涙もろい。
クリフ・ブース (ブラッド・ピット)
妻殺しの噂があるクリフ。
リックの付き人兼スタントマン。故に運動神経バツグンで筋肉もムキムキ。
バンを改造して犬1匹と住んでいる。
割と常識人、と見せつつやるときはやるタイプ。
ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッドは実話ベース
1969年ってどんな時代?
映画の舞台は1969年(昭和44年)。
60年代に終わりを告げ、新しい70年代に差し掛かろうとしている時代の境目です。
社会の動きとしては、アメリカとソ連の冷戦中であり、またアメリカはベトナム戦争を続けている時代です。
1969年はカルチャー面から観ても色々起こっています。
大きな流れとしてはビートルズ解散からの、ジョン・レノン&オノ・ヨーコの結婚生活の始まり。そしてヒッピー文化の集大成と言われている「ウッドストック・フェスティバル」が1969年8月にNY州で行われました。
割とヒッピー文化が蔓延っている時代ですね。

個人的には、この60年代後半〜70年代が一番、文化が成熟してる時代なんじゃないかと思っています。
シャロン・テート殺人事件
同作品は大きく分けて「ディカプリオ(リック)&ブラピ(クリフ)視点」と「シャロン&ポランスキー視点」に分かれます。
約70%が前者で繰り広げられ、残り約30%がポランスキー夫妻の視点となり、現在形で交差します。
映画を見るとわかるのですが、ギリギリの精神状態とキャリアで生きているリック(ディカプリオ)とは対照的にシャロン・テート&ポランスキー夫妻は華やかなキャリアを築いていっています。
ちなみにクリフ(ブラピ)はあくまでマイペースに飄々と生きています(笑)
このポランスキー夫妻は実在するカップルであり、1969年にハリウッドへ越してきます。
しかし同年8月9日の夜中、シャロンが友人と自宅でパーティー中、カルト信者3人(女3人)によって友人ともども襲われ殺されていしまいます。
(当時、ポランスキー氏はイギリス滞在中で不在だった。)
シャロンは妊娠中で26歳でした。
本当に痛ましい事件です。
そのカルト信者達がいわゆる”マンソン・ファミリー”です。
チャールズ・マンソンが築いたコミューン(集団生活を共に過ごす仲間)内で実行者(女3人)を洗脳していったと言われています。
今回の「ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド」ではチャールズ・マンソン役は一瞬だけ登場します。
関連映画もあります
「チャーリー・セズ / マンソンの女たち」(原題 : Charlie Says)
こちらはシャロン・テートを襲った3人の女達とそのコミューンの日常に焦点を当てた映画です。
というか、この日本語タイトルどうなんですかね‥。
ヒッピー文化
同映画で何回も出てくるので一応解説しておきます。
ヒッピー文化はインドを始めとする東洋の宗教や考え方がベースにあるのでヨガや菜食主義などはこの頃からも盛んに行われていました。
また、性の解放(フリーセックス)などすべての事に垣根なく、と言った感じで「人類みな兄弟」的な生き方です。
なので、戦争にはNO!と言った姿勢が見られます。
- LOVE (愛)
- PEACE (平和)
- ONE LOVE (人類愛)
が、合言葉。
もちろん、同性愛も受け入れています。
2019年現在、やっと時代がヒッピーの思想に追いついてきた感じですね。
同映画のディカプリオはヒッピーに向かって「この腐れヒッピー野郎が!」とヒッピー達に向けて怒鳴っていましたが、やはり非ヒッピーからすると、ヒッピーはちょっと危険思考を持った疎ましい存在に感じるのでしょうね‥。
ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッドは音楽が陽気で良い!
さて、この映画の良いなぁと思ったのがサウンドトラックです。
一発目にRoy Headの「Treat Her Right」が出てきたので嬉しかったです!
0 : 34〜音楽スタートします。
この曲はアイルランド映画「ザ・コミットメンツ」でもカバーされております!
かなりカッコいいので聴いてみて下さい。

ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッドの背景など まとめ : おわりに
さてさて、長々とお付き合い頂きありがとうございます。
全世界で色々な意見があるこの作品ですが、個人的には面白かったです。
最後の30分が本当に度肝抜くというか、、、。
映画館では爆笑してしまいました。周りの観客も結構声上げて笑ってるのが聞こえました。
今回は以上となります!